1月の「業務報告」

 

 例年1月は、卒業論文の最終的な確認作業と口頭試問、民俗調査実習という授業の『実習報告書』の校正作業、加えて入試業務などが立て続けに入ってきます。その合間を縫って、さまざまな業務や研究作業が行われます。

 

 本年度は、卒論の主査が4件、副査が5件、そして修論の副査が1件という感じでした。昨年度までは博士課程の博論審査(主査)が2年くらい続いたので、それに比べれば平穏な感じではありました。卒論(主査)は以下の4件、現在の学生たちが何に関心を持っているかがうかがい知れます。

 

 ・地域社会におけるごみ拾いという結節点-山口県の海洋ごみ拾いを事例に

 ・子どもの遊びの変遷について-広島市安佐南区の事例から

 ・Z世代によるノスタルジア消費-山口県内の昭和創業喫茶店を事例に

 ・現代社会における火とのつきあい方ー焚き火をめぐる団体の事例を中心に

 

 それ以外としましては、昨年終えることができず、年を越してしまった書籍紹介の仕事をしておりました。台湾の林承緯先生からお声かけいただいたのですが、日本の分野横断的な研究を中華圏に紹介するというものです。わたしが担当させていただいたのは民俗学だったのですが、民俗学に関しては隣接分野でありながら、なかなか不勉強なところがあったので大変勉強になりました。今年の初夏ごろ出版されるのではないか…と思っております。

 

 

 また書籍関連では、北樹出版さんの方から、『ダメになる人類学』が3刷になったとのご連絡をいただきました。これも大変ありがたいことです。基本的に事例集なので、より深く学びたい方は物足りなさを感じるかもしれませんが、そもそも文化人類学の内容を一冊にまとめること自体が難しいです(^_^;) 否、一冊にまとめるということは「嘘」を孕んでしまう可能性もあります。ですので、あくまで授業の副教材として利用する事例集として編まれたのが本書でした。ただ、文化人類学を知らない人でも楽しめる内容という企画意図もありましたので、専門以外の人にもたくさん手に取ってもらえればと思っております。

 

 

 山口市は盆地なので冬は朝晩が冷えます。一番寒い時期ですとマイナス4度くらいまで下がるでしょうか。日照時間も少ない時期ですので、気が付けば外が真っ暗になっていたり、朝も陽の光で起床するということが難しくなっていたりします。

 

 

 いろいろとやり残したものが多々ありますが…とりあえず、今現在においては締切を超過した「仕事」を抱えてはいないというのが救いです。