わたしが日々使っているモノは、熟考を重ねたうえで手に入れることが多いです。モノによっては数年くらい考え続けてから買ったり、買わなかったりします。そんな話を人にすると、驚かれたりもするのですが、どうやらモノに対する思い入れが強いのかもしれません。ここではそんな語りたくなる愛用品をお話しします。
わたしは化粧品や肌ケア的な商品はほとんど使わないのですが、唯一の例外があって、シアバターだけは使っております。シアバターというのはシアの木からとれる植物性の脂肪で、スキンケア用品としては古くから使われているようです。ロクシタンなどのシアバターなどが有名なのかもしれませんが、特にメーカーにこだわりはなく、手に取りやすい、できるだけ無香料のオーガニックなシアバターを毎回利用してます。
こちらは、アフリカのガーナに行ったときに購入したシアバター。アフリカ、ガーナはチョコレートの原料であるカカオのイメージがあるかもしれませんが、シアバターの生産でも有名です。こちらもガーナに訪問した際に、いくらか購入して帰国しました。日本人にとってガーナと言えば野口英世。野口英世は黄熱病に感染し、ガーナの首都アクラの地で亡くなったとされております。アクラには野口英世記念館(公園?)もあり、わたしも訪問してみました。そんなわけでガーナへの渡航の前には黄熱病(Yellow Fever)の予防注射を受けていかなければなりません。
因みに、この黄熱病の予防注射、一度打つと一生涯免疫がつくそうで、接種すると黄色い証明書をもらえます(これをアフリカ関係者では通称イエローカードと呼びます。正式名称は黄熱予防接種国際証明書)。
日常的に西アフリカから中央アフリカにかけて分布しているシアの木からとれるシアバターを利用しているわけですが、原産地一帯に一度行ってみると、なるほどこんな環境で、こんな地域から送られてくるのかと、ますますシアバターを利用するたびに感慨深くなります。
先にも触れましたが、わたしは無香料のシアバターが好きなので、いわゆる一般的なスキンケア商品と違い、ちょっと馴染みのない香りがします。まさにシアの木の匂いです。それほどきついというわけではないですが、天然の匂いなので、ちょっと土っぽいというか、素材の匂いが生々しいです。
特に副作用などもありませんので、自分のみならず乳児や子どもたちのスキンケアなんかにも、シアバターを積極的に利用しています。わたしも、わたしの子どもたちも、それぞれに肌トラブルが起きたことがありますが、だいたいはこのシアバターを塗っておけば回復するような感じです。肌荒れも、乾燥も、ひび割れも、とにかくシアバター一択ですね。これは実感として言えることですが、肌のターンオーバーがすごく促されるようです。何か肌トラブルが起こるたびに、このターンオーバーによる肌質の回復を感じます。というわけで、天然素材ですし、アフリカ経済にも(たぶん何らかの形で)貢献できますし、シアバターは本当に日常に欠かせないアイテムです。
わたしにとって日々の暮らしを支えてくれている愛用品のひとつです。