築112年のわが家の裏庭には小さな菜園があります。季節ごとに、いろいろな野菜を育てたりしてます。
5月に入って、植物ががぜん元気になってきました。夏以降においしい農作物を食べるためにも、今がさまざまな食物の植え時です。まずはサツマイモの苗を買ってきて植えます。ホームセンターでももちろん売っているのですが、近所の八百屋の軒先でも売っているくらい、自作で野菜を作るのが一般的な街です。
そして、キュウリとトマト。手前がキュウリで奥がトマトです。土は雑草を天日干しして微生物に分解してもらったもの。雨の日が続いたのですが、薄紫色のナヨタケ科のキノコが生えてきました。ナヨタケ科のキノコが生えるのは、窒素を多く含んでいる証拠とのことなので、栄養は十分だと思います。自家製の腐葉土です。キュウリやトマトは育ち始めが肝心なので、すぐに手を延ばせるように、麻ひもをを通しました。また、黄色いバケツは、お見苦しいですが、ウリハムシとアブラムシ用のバケツです。特にアブラムシは間違って入ってくるので、害虫対策として黄色いバケツに水を張っておいております。
こちらはコンポスト。前任者(前の居住者)が使っていたもので、放置されていたのを掘り起こして、改めて使うことにしました。台所ででた生ごみ(動物性以外)もここに捨てるようになって、ゴミが減るのが嬉しいところです。微生物にお任せしたいと思っております。
以前は、害虫駆除のために、いろいろの文明の利器を使おうと考えておりました。農薬はもともと使う予定はなかったのですが、木酢液とか、スト中とか、害虫用のシートとか、防虫ネットとかです。でも、なんといいますか、結局完璧ではないんですよね。それでしばしあきらめておりました。そうすると農作物にとっての害虫(カメムシ、アブラムシ、ウリハムシ等々)はどんどん増えていくわけなのですが、ある程度のところまでいくと、今度は逆に彼らを餌にする天敵が増えてきて、止まるんですよね。これには驚きました。「毒をもって毒を制す」ではないですが、「虫をもって虫を制す」ことがいかに重要かを感じました。
もちろん、専業で農家をやっていらっしゃる方は「売り物」をつくるわけですので、もっと「管理された」野菜をつくる必要があるのでしょうが、わたしのものは自家消費であり、多少虫がついていても気にしません。そういう意味で「放置」が最良の手段であるということを実感してきました。逆に害虫をせっせととっているときは、害虫の天敵もなかなか現れず、大変な労力を使うことになったわけです。
要は、生きているものを虫とお裾分けするわけです。彼らだって生きているわけですし、少しくらい分け前を与えてやってもいいでしょう。カメムシもハダニを食べてくれているようですし、要はバランスですよね。人間もその中から、少しお裾分けしてもらうというスタンスの方がよいのかもしれません。
農作業をしていて難しいのは、収穫のタイミング。梅も大きくなってきました。6月に獲るのが一般的なのでしょうが、ここぞというタイミングが一番難しいです。もちろん天気も重用なのですが、仕事の状況とか、イベントがあったりするなどのカレンダー的なものにも影響されます。そういう意味で本当に総合的な判断能力が求められます。
無理のない範囲で、少しでもひとりひとりの様々な「自給率」があがればと思ってます。