029:ジェットストリーム4&1

 わたしが日々使っているモノは、熟考を重ねたうえで手に入れることが多いです。モノによっては数年くらい考え続けてから買ったり、買わなかったりします。そんな話を人にすると、驚かれたりもするのですが、どうやらモノに対する思い入れが強いのかもしれません。ここではそんな語りたくなる愛用品をお話しします。

 

 

 世の中には文房具に関してこだわりが強い人がおりますが、わたしはどちらかというと、そういう人に比べるとかなり関心は低い方な部類だと思います。ペンはかければいいし、書類は綴じれればいいといった程度の関心です。なので高級な万年筆などは使いませんし、特殊な道具も持っていません。

 ただ、これまでいろいろなペンと出会ってきたなかで、群を抜いて書きやすかったのは、間違いなく「ジェットストリーム」です。一度この書き心地に触れてしまうと、他のペンに戻れなくなります。何がいいかといえば、その滑らかさ、書き心地、速度に耐えうるペン先です。もちろん速度に関しては芯の太さとも関係してきますが、いずれも非常に高度な要求に応えてくれます。

 

 

 また多色であることも嬉しいところ(シャープペンシルの部分は全く使いませんが)。黒、赤はもちろんのこと、青、緑も意外と使うんですよね。気分を変えたかったり、違う言語で記入した買ったりした場合、色を変えたりもします。一度目のペン入れと二度目のペン入れで色を変えることもできるし、他の人が赤で記入した書類に、自分は緑で記入するといったこともありますし、とにかく便利なのです。こんな優秀なペンんで、しかも多色…。実用のペンとしては最高です。

 

 もちろんペンにもいろいろな使い方があって、調印式やオフィシャルな場面では、こうしたペンは写真としても映えないので、使用は控えるべきかもしれません。しかし、日常生活において、実用という意味で、これ以上のペンはわたしは知りません。わたしはメモ用としては、ピュアモルトプレミアムというタイプを利用していて、仕事をする場面においても、見た目としても遜色ない感じです。また0.7くらいの芯であれば、かなりの速記にも耐えうることができます。

 

 

 あまりにも、この「ジェットストリーム4&1」を愛用しすぎているので、正直、これ以外のペンで文字や図を描くことがほとんどありません。ですので、別のペンで書くときに「違和感」を感じるほどです。このペンは複数所持しておりますし、またペンのインクがなくなってしまうことを恐れて、常に替え芯を携え、またストックも用意しております。

 

 

 手帳用には、0.7ではなくて0.38の芯を利用。これがまた、細かい字を書くのに最適なのです。技術力の高さに脱帽です。なんとこの0.38は2013年3月に発売されたものだとのこと。21世紀にはいっても、文房具はかくも進化するのだということを、改めて感じます。素晴らしいことです。

 さすがに0.38で大きい文字を書こうとすると感触に「違和感」を覚えますが、手帳に細かい字を書こうとする場合、これ以上の「最適解」をわたしは知りません。世界中のあらゆるペンを並べても、この「ジェットストリーム」に肩を並べることができるペンはないでしょう(個人的な好みにもよりますが)。とにかく素晴らしい。水性ペンではないのに、この細かさで書き出しからストレスを感じないということは、本当にすごいことです。0.7にせよ、0.38にせよ高い技術力を感じます。そしてピュアモルトのデザインなども無駄がなくて美しいです。加えて多色ペンという使い勝手の良さ…、もういうことないですね。人類が使用するぺんという道具のひとつの完成型なのではないでしょうか。素晴らしいです。

 

 わたしにとって日々の暮らしを支えてくれている愛用品のひとつです。